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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter36 『はじまりの夜・ひとひら』 36-15
(先ほどまで読んでいた本の、続きを読もうと。 机に近づいた時。)
カリカリカリッ
(閉めたばかりの窓ガラスから、聞こえる音に。 紫苑はもう一度、
窓を開けた。)
カララッ
(そこには、小さな黒い子ネコがいた。)
「ニャァ」
「良かった! クロ。
探していたのよっ。」
(紫苑は、明るい部屋の中へ、子ネコを招き入れた。)
「夏樹くんから、もらっちゃった。」
(紫苑は、赤い片羽根のピンバッジを取り出し。
机の上に、大切に乗せた。)
「きれいね。
お友達のしるしよね。」
(黒い子ネコは、温かな紫苑の膝の上で、黄色い瞳を
机の上の。 赤い片羽根のピンバッジに向けた。)
『はじまりの夜・ひとひら』
Chapter36 End
Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ
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