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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter38 『現実の世界へ』 38-11


「んもうっ。 子供扱いしないでっv」

(怒りながらも、千波はなんだか嬉しそうだった。)

「くっくっ。 子供扱いなんてしていないよ。

すっかり、女の子だなと思ってね。」

「むぅっ。

食べるの? 食べないの?」

(千波は、頬っぺたを膨らませて。 カゴに乗せた、香ばしいパンを聖の前に
かざして見せた。)

「それじゃあ。

冷めないうちに、先に頂こうか。」

(千波の笑顔と、屋敷に降り注ぐ暖かな朝日。 香ばしい朝食の香りが、
聖を、現実の世界へ引き戻した。)







『現実の世界へ』
Chapter38 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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