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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter38 『現実の世界へ』 38-6


「ああ。 そうか。

今日は、月初めだったね。」

「良いよ。

もう、風見市の結界は、出来あがった様だしね。」

「と言っても、ほとんど晃君がやってくれた気がする。」

「くっくっ。

今日出掛けたいから、終わらそうと張り切ってたのかな?」

「毎月、偉いね。

晃君は・・。」

「僕には、到底。 真似できないよ。」

(聖の白いスーツが、時折。 木々の間からの朝日に光った。)

「毎月その日に、会いに行くなんて。

約束を守れそうにないし。」

「それに予定を合わせて行動するなんて・・。」

(聞いていた橘は、丸眼鏡の奥の瞳を揺らし、苦笑した。)

「ほっほっ。 聖様、私にはそれは。

本来、それほど、難しい事ではないかと存じ上げますが。」

「そうかな?」



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