HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter39 『やってみる』 39-11
「・・何だろう?」
「開けてみて。」
(夏樹はそう言って、紫苑にうながした。)
「うん。」
シュルッ
(リボンを解いた途端。 小さな、かわいらしい黄色いひよこが顔を出した。)
「ピヨッ」
(二人は、一瞬。 昨日の出来事を思い出し、その場で固まった。)
「ひよこちゃん1号だ・・。」
(夏樹は紺色の瞳で瞬きした。)
「ひよこちゃん1号・・?」
(紫苑は、茶色の瞳で見つめた。)
「ぷっ・・。」
(夏樹は吹き出し、紫苑も笑った。)
「ふふふっ。」
「あははっ。」
(ひよこを囲んで思わず二人は笑った。)
(窓から差し込む。 朝の、明るい光が、二人を照らしていた。)
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』