HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter39 『やってみる』 39-2


(紫苑は、玄関先で、茶色のかわいらしい靴を鳴らしながら、
幾度か。 つま先立ちで足踏みした。)

(茶色のプリーツのスカートに、茶色のベスト。 白いブラウスの胸元に赤い大きなリボンが揺れる。)

「よし。 もう一度だけ、

ピンポンしてから・・。」

(紫苑は思い切って、三度目のドアベルを鳴らした。)

ピンポーンッ

「・・・。」

(紫苑は、玄関扉に耳を近づけてみたが。
全く、中から物音はせず。 夏樹はまだ眠っている様だった。)

「うう〜んっ。///」

「千波ちゃんの、言う通りかも・・?」

「・・ここは、思い切って・・!」

(紫苑は、意を決して、夏樹の部屋の玄関ドアに向かって声をかけた。)

「・・っ、夏樹くん! おはよう〜。

紫苑です。 開けるね〜。」

カチャンッ・・

キキッ

(ちょっとだけ、ゆっくりと扉を開いてみた。)



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ