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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter39 『やってみる』 39-7


(開かれたカーテンから朝の光が差し込み。
部屋を明るく照らしていた。)

(紫苑が部屋を行き交っていたが、それでも。
開かれた、書棚の向こうに居る夏樹は、まだ目を覚まさなかった。)

トッ

「夏樹くん・・?」

(そっと、書棚の向こう側。 ベッドの上を覗き込んだ。)

『わぁっ。 寝てる・・。///』

(紫苑は、茶色の大きな瞳で瞬きし、ドキドキしながら。 そんな当たり前のことを
心の中でかみ締めた。)

(明るい、茶色の瞳の先で。 夏樹はまだ、深く眠りについていた。)

(けして寝相が良いとは言えず、
だらりと垂れた白色の手は、掛け布団から出ていた。 見ると、昨夜と同じままの
服だったので。 着替えずに、眠ってしまった様だった。)

『・・夏樹くんって、

繊細そうに見えて、意外にずぼら・・?』

「夏樹くん?」

(間近で声をかけたが、夏樹は起きそうもない。)

『千波ちゃんが、手がかかるって言ってたのが・・、なんだか

わかる気がする・・。///』

(くすぐったい気持になりながら、紫苑は微笑んだ。)



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