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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter40 『いただきます。』 40-10


(戸惑う夏樹を余所に、誠司は屈んで。 小さな蒲公英の肩を抱き。
夏樹に向かって微笑んだ。)

「この子は、数馬君のお友達ですよ。」

「!」

『えっ!?///』

(驚く夏樹の視線の先で、蒲公英の。 かわいい紺色のプリーツワンピースの胸元に、
小さな、赤い片羽根のピンバッジが留められていた。)

「うんっ! たんぽぽ。 数馬くんと

おともだちになったの〜♪」

「!///」

『・・何やってるんだ?

数馬は・・。』

(夏樹は、このありえない状況に戸惑い。 訳が分からなくなってきた。)

「お兄ちゃんこっち。 こっち。」

(蒲公英は、玄関先で立ち止る夏樹の腕を引き。
上がらせた。)

「あ・・、ああっ。」

(状況が飲みこめないまま、夏樹は蒲公英に手を引かれ。
ダイニングの中に、招かれた。)

(一歩踏み込んだ途端。 溢れるほどの朝日と。 温かな朝食の香りが、夏樹を包んだ。)



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