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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter40 『いただきます。』 40-7


「こちらこそ。 来てくれて嬉しいよ。」

(誠司は、夏樹が。 初めまして、と自分に向かい挨拶する様子を心の奥で
深く噛み締めた。)

(誠司の温かな茶色の瞳に、夏樹の深い紺色の瞳、紺色の髪。 雪の様に白い肌が映る。)

「昨日は、紫苑をありがとう。

大変だったね?」

「いいえ。 すみません。

僕が悪かったんです。

ご心配をおかけしました。」

(夏樹は、謝りながら。 蒲公英をあやしつつ、自分に向き合う誠司を見つめ。
不思議な気持ちになっていた。)

「パパッ、たんぽぽ。

お兄ちゃんと食べる〜。」

「うん。」

(誠司は微笑んだ。)

『どうしてだろう?』

『この人と居ると。 とてもほっとする。』

『FOTの中に居ると・・、周りは皆。

いつも闇や、欠片の事を思って。 どこか、緊張しているからかもしれないな。』



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