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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter40 『いただきます。』 40-8


『・・これに、甘えても良いのだろうか?』

「あの、すみません。

やっぱり、ご迷惑なので。 朝ご飯は遠慮させて・・。」

(誠司は、夏樹の話す。 何気ない一言一言に、じっと耳を傾けて居たかった。)

(誠司は、焦げ茶色の瞳で微笑んだ。)

『もしも、彼が話せたのなら・・。 きっと、こんな声だったのでしょうか?』

「気にしなくて、平気ですよ。」

「・・いえ、僕は・・。」

(夏樹は、うつむき気味に戸惑った。)

『初めて会ったばかりなのに、この人の優しさに。

頼ってしまいそうだ・・。』

「それより。

怪我の具合はどうですか?」

「まだ、痛みますか?」

『え?』

(考え込んでいた夏樹は、思わず顔を上げ。
深い紺色の瞳で、誠司を見上げた。)

『!』



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