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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter41 『追跡者』 41-6
(次の瞬間。 リムジンは、黄色の光に包まれ、
一瞬で、目の前から消えた。)
「・・・。」
(紫苑と蒲公英は、しばし消えた辺りを。 見つめた。)
「お兄ちゃん、行っちゃったね?」
(蒲公英は、つまらなそうに、紫苑の手をひっぱった。)
「・・ほんとね?」
(紫苑はあっけにとられながらも、蒲公英の手を握り直し。
歩き出した。)
「先に、行ってようか?」
「うん!」
(蒲公英は微笑み、2人は歩き出した。)
***
コオオッ
(真っ白なリムジンは、黒と紫が入り混じった、マーブル模様の気流の中を進んだ。)
「こんなに早く、呼び出されるとは思いませんでした。
夏樹様。」
「少しの間は、FOTから離れ。 街での暮らしを満喫されるのだと・・。」
(菖蒲は、黒い四角い縁の眼鏡の奥で微笑みながら。 運転席から後部座席を
振り返った。)
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