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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter42 『向こうとこちら』 42-10


(現れたのは、黒服の執事達。 周りを、国からの使いである、黒服の執事達が、
複数取り囲む中。
姿ははっきりとまだ、見えないが。 中央に、得体の知れぬ。
エネルギーを発している人物が降り立つ。)

「見ろ。

おそらく、中央に居るのは、聖殿だ・・。」

「珍しい。 今日は御参加か? 私はまだ見た事が無い。」

「息子の事で、呼び出されては。 来ない訳に行かないのだろうよ。」

(本会議室手前の大会議室の扉の前。 廊下で、会議の開始を待っていた
大臣たちの中には、
そう呟く者も居た。)

「しっ。 静かにっ。」

「この大会議室前と、あちらの本会議室前廊下では、

こちらの人々に影響が出ない様に。

シールドが張られているのです。 こちらには、本来のあの方の力が

伝わっていないだけ。」

「口を慎まれた方が、身のためですぞ。」

(榊は、近くの大臣に、親切にも助言した。)

「・・ほう?」

(能力者でない大臣たちには、重役とその関係する能力者たちの居る向こう側と。
自分たちの居るこちら側を隔て。
何か、ガードする、透明な壁があるのだろうかと。 想像することは難しかった。)



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