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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter42 『向こうとこちら』 42-12


重役の方々と、首相は、中でお待ちかと・・。」

(橘は、聖に微笑んだ。)

「くっ、くっ。 それじゃあ。

遅刻して、余計に怒られる前に。

叱られてくるかな?」

「少し、待っていてくれ。」

(後ろを振り返り、橘に視線を向けると。
聖は、黒い扉に向け、歩を進めた。)

「ほっほっ。 本日は時間内に到着致しましたので。

とても優秀でございましたなぁ。」

「行ってらっしゃいませ。」

(橘は、聖を見送った。)

トッ

(聖の真っ白なスーツの脚が、黒い扉に向け進む。)

(周りを取り囲んでいた、黒服の執事達は、それ以上、
聖の後を追わなかった。)

トッ

(廊下を横切りながら、
聖は、眩い金色の瞳で。 辺りに張り巡らされた、目に見えないシールドの存在を、
ざっと見つめた。)



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