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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter42 『向こうとこちら』 42-2
(後ろから、小太りの大臣が歩み寄り。
二人の大臣に合流した。)
「FOTなど実にくだらん、連中だ。」
(小太りの大臣は、苛立って、他の大臣の顔を見た。
面々は、以前FOT本部で行われた会議に出席し、フロアに居た人々だった。)
「おお。 これはこれは、
またお会いしましたな。」
「大臣。 榊殿。」
(小太りの大臣の隣には、スーツの男が立っていた。)
「皆様のお怒りはごもっともです。 聖殿は気まぐれですからなぁ。
未来を掛けるには、危険な相手でしょう?」
(榊がそう言って笑ったので、小柄な大臣は、不機嫌な顔をした。)
「ふぅ。 あなた方能力者は、まるで他人事ですな。
どうせ、聖殿が首相から見放され、
プロジェクトを下ろされれば。 ご自分にも可能性があると。
お思いなのでしょうね。」
「我々のこれまでの投資が、大変な損失になるとも知らずに。」
(小柄な大臣の言葉に、榊はわざとらしく恐縮して見せた。)
「まさか! 私などは、平凡な一能力者に過ぎませんから。」
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