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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter42 『向こうとこちら』 42-8


(狐次郎は、狐の様な細い瞳で、ニヤリと笑った。)

(だが、大臣は面倒くさそうに、やっかいな能力者から視線を逸らした。)

「そんな事はどうでも良いわ。

良い利益さえ上げてくれればな。」

(くせのある、やっかいな。 話好きな能力者につかまったと、
大臣たちは戸惑い始めた。)

「それによぉ。

首相くんが。

聖の兄ちゃんを、国家公認に指名してるには訳があるさ。」

「知ってっか?」

「目的があるからだけじゃねー。」

「どっちも弱みを握られてるからだと、

俺は思うね。」

「じゃなきゃ。

何で国なんかと手を組む?」

「聖の兄ちゃんなら、自分でFOTでも何でもやりゃー良いだろ。」

「逆によ。」

(狐次郎は、迷惑そうな大臣の顔色も気にせず、熱弁した。)



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