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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter43 『白い色彩』 43-6
「確かに国は、研究目的で、FOTに国家生命科学研究所の使用を許可している。
特権を利用した。という訳かね?」
(聖は、金色の瞳を揺らし、微笑んだ。)
「彩君は、僕にも親切だからね。
それに、僕らが、闇を倒し。 欠片を取り出さない事には、
あなた方の利益に。 結びつかない事を、あなたより良く知っているんじゃないかい?」
「石垣、僕らは対等であるべきだろう?
お互い、利害が一致しているのだから。」
(そう言って、嬉しそうに微笑む金色の瞳に、流れるような銀髪が揺れた。
周囲の重役の、メモを書き込もうと思っていた手が、ペンを持ったまま。
今だ何も書けずに、凍りつく空気に、ぴくりと動いた。)
「お前らしいやり方だ。」
「まるで、我々を欺く様で・・、
実に、不愉快だな。 聖。」
(そう、聖に文句を言う。 首相の口元が笑っていた。)
「そんな報告は、彩から聞いていない。」
「私を満足させられる物だろうな?」
(筋張った頬の上の、冷静な瞳は、
一切、笑っていなかった。)
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