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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter43 『白い色彩』 43-9


「ええ・・。 欠片は謎に満ちているが。

闇がこの世に初めて発生したあの日に。 あの子供が関与していた事は、明白だ。」

(不安を覚えた重役達が、口々に、言い出した。)

「闇を予知する、不思議な力を持っていると言える、データも出ている。」

「野放しには出来んな・・。」

(その言葉に、首相は、黒テーブルの向こうから、皆に告げた。)

「危険を冒すからには、責任を取ってもらわねばなるまい。」

「今回の特別措置に対する。 全ての責任は、FOTにある。」

「契約通り、お前自身が、監視を続けるのであれば。」

「いかなる結果をもたらそうとも

我々の介する所ではない。」

「あとは・・。」

「お前の、彩からのデータに期待しよう。」

(首相は、筋張った両手を静かに組み。 テーブルの向こうから
冷静な。 全く変化しない瞳で。

新たに配られた、資料に目を通し始めた。)

(聖は金色の瞳で、黒テーブルの向こうの、首相を見た。)

『今回の、措置に対する責任か・・?』

『自分たちの非は認めず。



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