HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter44 『相容れぬもの』 44-18


(彩は、振り向いた。)

「僕らに触れている君なら、知っていると思う。

僕らが普段使っている力は、ほんの一部に過ぎないんだ。」

「能力者を防ぐ為に、このシールドでは、些か心細いだろう。」

「君は優しいから、わざとそうしたのかい?

だが、石垣を僕から守るためなら、あまり効果がないよ。」

「それに、広大な規模の、被害は。 この程度のシールドで防げるとは

到底、僕には思えない。」

(彩は、思わず微笑んだ。)

「あら、ごめんなさい。 気を悪くしないで。

正直言って、これが創れる限界なの。」

「くっくっ。

それなら仕方がないな。」

(聖は微笑み、彩に背を向けた。)

「・・あら? 言っていなかったかしら?」

(青ざめた首相と重役達に、彩は微笑み、瞬きした。)

ガチャッ・・

***



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ