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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter44 『相容れぬもの』 44-20


コオッ

キンッ・・

(二人は、すぐに。 会議室前廊下から、淡い黄色の光りの揺らめきと共に、
空間移動通路の中に、姿を消した。)

(黒と紫が入り混じった様な、マーブル模様の気流の中を。 二人は静かに歩いた。)

コオッ

「そうだな・・。 彼女は優秀だ。 必ず、欠片を元に戻すための、

謎に近づくだろう・・。」

「それが、僕にとっても必要な事だ。」

「はい。」

(橘は、頷いた。)

「今は良い。

彩には、彩の願いがある。

だが、叶えてはあげられない。 残念だが。 僕の願いとは。

相容れるものではないな。」

コオオッ・・

(混ざり合う空間の道が。 二人だけの会話を掻き消した。)







『相容れぬもの』
Chapter44 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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