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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter45 『空席』 45-8


(静乃は、手元の通信機を見ながら。 夏樹が、どうやら校舎からはかなり離れた、
風見通りに居るのを確認した。)

(小さな、通信機のモニターに映し出された、夏樹を示す青い点の光の隣に、
緑色の点が、光っているのを見て。 静乃は微笑んだ。)

「さて、初日から遅刻するなんて、こまった生徒ね。」

(静乃は、花柄のスカートを軽やかに揺らしながら、
2-Aの教室の扉を開いた。)

ガララッ

「おはよう。 皆。

ホームルームを始めましょう〜。」

ガタタッ

「「おはようございま〜す!」」

「おはよう。」

「先生〜、転入生は〜?」

(何人かのクラスメイトが、静乃の後から、誰か入って来ないか、
首を伸ばし、教室前の扉をうかがった。)

「ごめんごめん。

今日は、ちょっと遅れているみたいね。」

「後から来ると思うから、来たら皆に紹介するわね。」

(静乃は、教卓から皆に微笑んだ。)



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