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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter46 『見えない敵』 46-11


(異空間に辿り着き、息をつく暇もないまま。 すでに、戦闘は始まっていた。)

『夏樹様・・!』

(モニター越しで見ている時と、肌で感じる闇の気配は、恐ろしく。
違っていた。)

(突然巻き起こった出来事。)

(事が起こるスピードに、菖蒲はついて行けず。 ただ、目の前に見えるのは、
巨大な、湧き上がる闇の。 まるで怪物の様な姿だけで、夏樹の姿さえ、視界に捉える事は
出来なかった。)

「はぁ・・っ。」

(どうしてだか分からないが、菖蒲は、全身を何かに押しつぶされている様な気がした。)

「くっ・・。」

(白手袋の手に力を込め、なんとかその場に立ち止まった。 黒の燕尾服が、
土埃を受けて、 風にはためく。)

(闇のマイナスのエネルギーが、菖蒲をその場から動けなくしていた。)

『本当に・・。

無理をしない様に、引き止めるべきでした。』

『まだ、怪我をしたばかりなのに・・!』

「あの方は・・、少し歩いてくるから・・などと、

近くまで、散歩に行ってくるくらいに言われて・・っ。」

(白手袋の手を膝につき、菖蒲はなんとか顔を上げた。)



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