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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter46 『見えない敵』 46-15


誰も居る筈は無かった。 だが、何かが。
菖蒲の視線を、頭上に向けさせた。)

『・・何でしょうか?』

『あれは・・?』

(舞い上がった土埃と、飛び散った飛沫に。 曇る菖蒲の眼鏡の向こうで、
赤紫の光が、ちらりと光った。)

***

コオッ・・

(模様は、回転しながら、赤紫に煌めき。 次第に大きな。 魔法陣へと姿を変えた。)

「《闇の力を秘めし鍵》《解き放て》《風の翼》」

(クロエの言葉と共に、赤紫の光線を放ちながら、
魔法陣は斜めに煌めき回転し。 巨大に広がった。)

(一瞬。 空中に止まったと思うと。)

ゴオッ!

(次の瞬間。
巨大に煌めく魔法陣は、強い光を放ちながら、
急速に。 倒れた闇と、夏樹の居る頭上に向かい。
落下した。)







『見えない敵』
Chapter46 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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