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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter48 『風と水』 48-11


(追いかけた夏樹の風が、クロエの、金の星座が散りばめられたような赤紫の服を
はためかせ。 まるで、蜘蛛の糸の様に長い。 美しいクロエの黒髪を、乱していた。)

「ふん。

風に、水ねぇ・・。 他にも居るのかしら?

魔法みたいに操れる子たちが。」

「もう少し、見せてもらわなくちゃ。」

「ふふふっ。」

(クロエは、しなやかな指先についた白の水滴をはらいながら。
長く美しい腕を、頭上に掲げた。)

コオッ・・

(伸ばした指先から描き出された魔法陣が、赤紫の光を放ち。 クロエの頭上から、
輝く光と共に、頭から胸、腰からすらりと伸びた足先へ、美しい光を発し、素早く
落下する。)

キラキラキラッ

(舞い散る赤紫の光の粒の中、クロエの姿は、みるみる小さくなり。
魔法陣が消えた地面の上には、一匹の。 小さな黒ネコが、現れた。)

「ニャァ」

(黒い子ネコは、風に逆立った黒い毛並みを整え、身体についた水滴の雫をぷるぷると、
四肢を震わせはらうと。 しなやかにしっぽを揺らし。
風見市の街中へ、消えて行った。)

***







『風と水』
Chapter48 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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