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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter48 『風と水』 48-2
「! ・・っ、あれは?」
(土埃と、闇の飛沫に、菖蒲のサラサラと流れる髪が乱れ。 いつも整っている
一つに縛った後ろ髪も、氷の粒や、砂塵を巻き込んでいた。 酷い格好と、
夏樹に言われるほど、
燕尾服は土埃に塗れていたが。 気にしている暇はない。)
(次の攻撃が、目の前に落下する。)
「!」
『夏樹様っ!』
(砂塵で曇る、菖蒲の四角い黒縁眼鏡に、赤紫の閃光がよぎった。)
(今度は、何とか目を開けていた。)
ドォォーンッ!
「!」
(魔法陣は、菖蒲の視線の先。 夏樹の目の前で、展開した。)
「・・水・・っ!」
ゴオオッ!
(夏樹と菖蒲の目の前に、滝が湧き出るかの様な、巨大な水流が現れた。)
「くっ・・!」
(夏樹は、押し流す水流に身構え、右手に強い風を集めた。)
(風のバリアを覆う様に。 頭上高く水流が押し寄せ。 一瞬、二人は
水中に居る様な錯覚を覚えた。)
「うわっ・・!」
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