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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter48 『風と水』 48-7


(菖蒲は、白が居たと思われる場所から、突然立ち上った水の柱に。
驚き、眼鏡の奥の黒い瞳を開いた。)

バシャシャッ ピチャンッ・・

「冷たっ・・!」

バシャシャッ!

(高い水柱の水滴は。 離れた夏樹と菖蒲の頭上にも、降り注いだ。

その水量は、魔法陣から放たれた水量の。 倍はある様に見えた。)

「ははっ・・。

本気だとすごいな。」

(夏樹は、白の力に感心した。)

「おまけに、相手が火では不利だろう。」

(言いながら、夏樹はまだ、闇とは反対の上空に視線を向けていた。)

「加勢をした方が良い。」

「どう出る?」

(夏樹は、上空に向け微笑んだ。)

(見えている筈はないのに、夏樹の深い紺色の瞳は。
クロエの視線を捉えていた。)

***

「・・! 何よ・・。」



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