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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter48 『風と水』 48-9
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「逃げるのか?」
(夏樹は、見えない視線の先で。
何者かが、自分に背を向けた様な気がした。)
ヒュオッ
(夏樹の白い指先から、巻き起こった小さな風が。
見えない敵の後姿を追いかけた。)
ヒュウッ・・
(風は、何かに触れた。)
キンッ
(しかし、同時にその者は、異空間から消えた様に思えた。)
「・・帰ったのか?」
「・・。 欠片を狙ったんじゃ、ないのかな?」
(夏樹は、訝しがりながら、上空から視線を戻した。)
「菖蒲。 おばあさんを送ったら、一度本部に寄ってくれ。」
「聖に、伝えないと。」
(夏樹は振り向き、後ろに立つ菖蒲を見た。)
「ああ、それから。
それ、着替えた方が良いだろう?」
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