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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter49 『解けない魔法』 49-11


(夏樹の言葉に、銀の扉の前まで歩いて来た二人は立ち止まった。)

「魔法陣かい?」

「くっくっ。 僕も見てみたかったな。」

「じゃあ、そこに居たのは・・?」

(聖は金色の瞳を揺らし微笑んだ。)

(夏樹は、笑われるのを覚悟し、答えた。)

「・・魔法使いだったと思う・・。」

(聖は、ニヤリと微笑みながら。 銀の指輪の光る長い指先で、
夏樹の顔を、目の前で思い切り指さした。)

「僕じゃない!」

「指をさすなよっ。」

(夏樹は、憤慨しながら、聖の大きな手をはらいのけた。)

「夏っちゃん。 まさかと思うけど、

朝からまだ一度も、クラスに行ってないのかい?」

「・・まだだけど?」

(夏樹の答えに、聖は、金色の瞳を細めた。)

「ふぅ〜ん、そう。」

「何だよ?」



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