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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter49 『解けない魔法』 49-2
「学校は、サボりかい?」
(金色の瞳は、面白そうに笑いながら揺れた。)
(雲の間から、太陽が覗き、一層明るく、フロアを照らした。)
(光は、流れる銀髪と、FOT No.1と金色の文字で刻まれたネクタイピンを煌めかせ。
Fの文字を象った鍵のような紋章と。 鍵の両脇に施された、赤い翼を色鮮やかに
映し出した。)
「・・一緒にしないでくれ。
白が来るまで、僕も出ようと思ったからだよ。」
(窓の光は、夏樹の胸元に留まる、小さなピンバッジを照らした。 そこには、FOT No.3
と刻まれている。)
コオッ・・
(聖の後ろから、淡い光の扉を通り。 橘も本部へ戻って来た。)
「これはこれは夏樹様。
本日も、朝からご活躍のご様子と伺っております。」
「お怪我の方の、お加減は如何でございましょうか?」
(英国紳士風の老執事は、柔らかに蓄えた白い髭の口元で微笑んだ。)
(白い髪は、少しくせづいて滑らかに流れ。 白い眉毛が優しい表情を作り。 丸い
小さな眼鏡の奥の瞳は、穏やかだった。)
「橘さん。
うん、大丈夫。 彩さんに診てもらったから。」
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