HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter49 『解けない魔法』 49-9


「夏っちゃんの、隠れファンじゃないか?」

(夏樹は、ムッとして。 向かい合う聖を睨んだ。)

「・・どうして隠れファンが、僕らを氷で八つ裂きにしようとしたり、

洪水で溺れさせようとするんだよ?」

「白が来てくれなかったら、

どうなっていたか分からない。」

(夏樹の言葉に、聖は笑った。)

「ははっ。

愛情の裏返しってことも、あるだろう?」

「ないよ! 自分ならそうするのか?」

「するかもね。」

(聖は、金色の瞳で微笑んだ。)

「・・もう良いよ。」

「学校に戻る。

数馬に会う約束をしてるから。」

(夏樹はソファーから立ち上がった。)

「夏っちゃん。 何か気になることがあったら、

いつでもおいで。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ