HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter50 『ランチタイム』 50-16


「ほら、見てっ、夏っちゃん!

空っぽだろーっ。」

(数馬は、空になったお弁当箱を、夏樹に見せた。)

「くっくっ。 ほんとだ、

数馬、鼻水出てるよ。」

(夏樹は、お弁当箱を、数馬から受け取りながら、
数馬の鼻をそっと拭いた。)

「んんっ。///」

パタタッ

(蒲公英も、側にやって来た。)

「ふふっ。 あのね、数馬くんっ、さっき泣いてたからね。」

「! 泣いてないよっ!///」

(数馬は顔を赤くした。)

「くすっ。 数馬、午後もしっかりな。」

(夏樹は二人に背を向け、高校校舎に向かい、廊下を歩き出しながら。
去り際数馬に、左手の親指を上げ。 サインを送った。)

「!

ラジャーッ!」

(数馬は、敬礼して。 夏樹を見送った。)



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ