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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter50 『ランチタイム』 50-8


「・・なにいってんだよ。 そんなにこわいものがあって、ちびのくせに・・。」

(数馬は、口をとがらせた。)

「えへへっ。 たんぽぽこわくないもんっ。 だって、おばけと虫は・・。

数馬くんがやっつけてくれるんだもんね!」

(蒲公英の笑顔に、数馬ははっとした。)

「お・・、おうっ! オレ、強いからなっ!」

「うん!」

(蒲公英は、薄いベージュ色の髪を揺らし、笑顔で頷いた。)

「でっかいのが来たって! オレ、ねんどみたいに、まるめて。 ぐにゅんぐにゅんにっ

やっつけてやる〜っ!」

「ええ〜っ?」

(蒲公英は笑った。)

「けどさっ・・、夏っちゃんのばか・・。」

(数馬は思い出して、口をとがらせた。)

「ゲームやってくれるって言ったのに〜っ。」

「・・なっちゃん・・?」

(蒲公英は、数馬の隣で、瞬きした。)

「こんどあったら、こうして、こうしてこうしてやるんだからっ。」



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