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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter52 『サボる』 52-11
(夏樹の視線の先に、数人の女生徒が居た。)
「・・っ。 離さないとだめだな。」
(少女は、幾人かの友達とともに、音楽の教科書を片手に。 階下を目指していた。)
「大丈夫。 少しの間だけだ。」
(夏樹は、白い指先で、胸元にとめた。 小さな赤いピンバッジに触れた。)
『こうして、しょっちゅう抜け出していたら。 普通の学校生活・・。
というわけにはいかない。』
『だけど。』
『・・守ってあげないと。』
(ピンバッジには、Fの文字を象った鍵のような紋章が写し出され。
鍵の両脇には、赤い翼。 紋章の下には、金色の文字でFOT No.3と刻まれていた。)
「数馬の先生にも約束したからな。」
(夏樹は、躊躇いながらも。 静かに、少女たちに近づいた。)
トッ
「ちょっと、良いかな?」
(少女の一人が夏樹に気付き、目を見開いた。)
「・・! ・・えっ? ・・ねぇねぇっ///」
「きゃぁっ///」
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