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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter52 『サボる』 52-13
「あ・・、・・あっちよ。」
「え?」
(夏樹は、良く見えない様子で。 さらに一歩、触れるほど少女に近づき、
階下を見ながら。
ともに階段を下りた。)
(少女の目の前で、揺らめく紺色の瞳の上で、深い紺色の前髪が、揺れた。)
「・・っ/// ・・そこの・・。」
トッ
(そのまま二人は螺旋階段の、手すりのカーブを曲がり。 上に残された少女の友達から、
ほんのわずかの間。 視界から外れ、途切れた。)
コオッ・・
(少女たちの視界の外で、階下はほんの僅かの間。 淡い黄色の光に包まれた。)
(それはほんの一瞬の出来事で、誰も気付かなかった。)
トットッ
「・・? あれ?」
「案内してあげに行ったのかな?」
(数秒遅れて、階下へ辿り着いた友達二人は、
不思議そうに、少女と夏樹がその場から居なくなっているのを見つめ、顔を見合わせた。)
***
『サボる』
Chapter52 End
Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ
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