HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter52 『サボる』 52-7


「女子の好みはわからんなぁ〜。」

(まだ考えているらしい俊の言葉に、駆が思い返した。)

「ん〜。」

「けど。 変に、冷たかったな〜。 あいつ。」

「だろ?」

「あいつのどこが良いんだよ〜?」

(不機嫌な俊の言葉と、別のことを駆は考えていた。)

「雪みて〜だったな。」

(駆は、ごつごつした。 日に焼けた手のひらに残る。 夏樹に触れた時の感覚が、
なぜか気になっていた。)

「冷え性か?」

(駆は、手のひらを見つめた。)

(冷たさがまだ、手のひらに残る様な気がした。)

***

トットッ

(2-Aの教室前廊下から、夏樹は、休み時間で話しこむ生徒たちや、
教室へ移動する生徒たちの間をぬって。 階下へと続く、階段を目指していた。)

『何だろう・・。』

『何か、気になる。』



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ