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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter52 『サボる』 52-8


トットッ・・

『間違いでなければ・・。』

(夏樹は、足音と、笑い声が交差する廊下の。 先へ視線を向けた。)

トットッ

『闇の気配がする・・。』

「まだ、来たばっかりなのに・・。」

(左腕にとめた腕時計に。 白い右手で触れる。)

(夏樹は、嫌な予感に。 深い紺色の瞳を歪めた。)

『静乃さんからもらったデータには、含まれていなかった。』

「・・予測外の変化が起こったのか。 静乃さんの予測より、

変化が早いのかもしれないな・・。」

「はぁ・・。」

「今朝の、闇に起こった出来事も気になるしな。」

「後で、調べてもらわないといけないな。」

「学校に居る間、少しゆっくり出来ると思ったけど。

そうも行かないか。」

(夏樹は、廊下を進みながら。 細長い2階の廊下の左一面に続く。
四角い窓ガラスから射し込む光に、目を細めた。)

トットッ



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