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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter54 『夕暮れの風見ヶ丘』 54-2
(駆は言いながら、小さな少し古びた、ポケットカイロを夏樹に差し出した。)
「・・・。」
(夏樹は、無言で。 背の高い駆のさし出す。 小さなカイロを見つめた。)
「古いのじゃ、きっと効かないわよ。」
(佐織が、声をかけた。)
(廊下に追いついた、佐織、チイ、紫苑が。 二人の様子を後ろから見つめた。)
(夏樹は、思わず顔を上げ。
冷やかな視線で、見上げるほど背の高い駆を見つめた。)
「・・ケンカ売ってるの?」
(駆は、怒ったらしい夏樹の様子が面白くなり、笑った。)
「くっ。 あははっ。 なんでだよ?
お前、雪だるまみて〜だからな。
俺の、姉ちゃんとおんなじ、冷え性だろ?」
『!』
(後ろで聞いていた紫苑は、思わず。 駆の側によると、
背の高く、大きな駆の腕を引いて、ひきとめた。)
「・・っ、駆くん・・。 その・・っ。
夏樹くん・・気にしてるからっ。」
(背中の紫苑に振り向き、駆は笑った。)
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