HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter56 『傍にいる』 56-7
(襲い掛かる生き物に、視界を阻まれ。)
(また、その光の動きが、あまりに早く。)
(晃でさえ、視界に捉える事ができなかった。)
(だが、光った先から、妖魔が、散り散りに。 倒れ始めた。)
『!』
キンッ
(煌きは、遠くから、妖魔を切り裂き、次第に。
晃の元へ、近づいてくる。)
『来た。』
キンッ・・ キンッ ザッ・・
キンッ・・ ザバッ・・!
(晃の目に、その者の姿が捉えられないのは、動きが早く。
また、辺りに同化する。 黒色の着物を纏っていたからだ。)
キンッ
ザザザッ・・バサッ・・!
(赤黒く渦巻く周囲に、時折煌めく光は。 縦横に、目にも留まらぬ速さで繰り出される。
刀の煌めきだ。)
「!」
(その者は、一匹の妖魔も取り逃がさず。 全て、切り捨てていた。)
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』