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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter57 『雨音』 57-13


「また。」

ピッ

(夏樹は、通信を切ったあと。
一人ため息をついた。)

「ふぅ・・。」

「いつも。 闇の近くに居過ぎるせいかな。

こんな気持ちになるのは・・。」

『僕自身が・・。 闇を怖いと思っているんだろうか?』

「そんな事でどうする。」

(夏樹は、再び、窓の外の夜空に。 視線を向けた。)

「誰かを守りたい時。

いつも晴れとは、限らないぞ。」

(窓に映る自分自身につぶやき。 夏樹は微笑んだ。)

***

ガチャッ

(ドアを開けると同時に、部屋の奥から聞こえた笑い声に。 夏樹は振り向いた。)

「ふふふっ。

だめだってばっ。 クロ〜。」

「ぷるぷるしないでっ。



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