HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter57 『雨音』 57-2
「宿題はやったの?
先生としても、夜間のFOT活動はお勧めできないわね。」
「千波ちゃんに、しかられるわよ。」
(夏樹が、今にも出掛けたがっているのが分かり、
静乃は苦笑した。)
***
「んん・・。 気にするなっていう方が、無理だよ。
静乃さん。」
「昼よりは、少ない様だけど。
皆動いてるじゃないか・・。」
(夏樹の手もとには、学校の課題ではなく、
静乃から送られて来ていた。 風見市の闇の、新しいデータが、握られていた。)
「それから、菖蒲と居た時に出会った。 闇に起こった出来事が気になるんだ。」
「聖は・・。」
「自分が平気だから、きっと。 大して気にしていないと思う。」
「やっぱり、他の能力者が居たんだろうか?」
「静乃さんのデータにも映らず。 聖の結界も越えられる様な、
能力者が・・。」
(夏樹は、侵入者を追った風が、たしかに何者かに触れたのを思い出していた。)
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』