HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter58 『夢』 58-7


【(にこ。)】

(少女は微笑み、立ち上がると。 幼い夏樹の手を取り。
雪の丘を、さらに上へ、登り始めた。)

***

「あの先に、何かがあるのか?」

(夏樹は、雪の丘の上を登って行く二人の後ろ姿を見つめ。)

(ゆっくりと、二人の後を追った。)

***

サクッ・・

サクッ・・

サク

(冷たい雪の上を歩きながら、夏樹の胸は
高鳴っていた。)

『僕は、その場所に。 何かがあるのではないかと、

予感していた。』

『守るべき。

何か、大切なものだ。』

『きっと、子供の頃の僕は、それを探しているに違いない。』

サクッ・・



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ