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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter59 『戦闘服』 59-10
(不自然に、千波から距離を取り、顔を赤らめている菖蒲を。
夏樹は横目で睨んだ。)
「・・どうせまた、僕の変な報告を。 千波ちゃんにしてたんだろう?」
「さっそく、学校で愛想の無い奴だと思われたとか。」
(夏樹の言葉に、後ろから紫苑が微笑んだ。)
「そんなことないよ、夏樹くん。」
(気を取り直して、夏樹は菖蒲の腕を取った。)
「片付けは良いから。 僕に付き合ってくれ。」
「出来るだけ、早く戻る。」
「はい。 かしこまりました。 夏樹様。」
(菖蒲は、足元の段ボール箱を避けながら、燕尾服の裾を揺らし。 夏樹に連れられ
部屋を横切った。)
「大体、そんな格好じゃ、手伝えないだろう?」
「何でこんな時まで燕尾服なんだよ。」
「すみませんっ、普段着という物を持ち合わせておりませんため・・。」
「えっ?」
「え・・?///」
(夏樹とともに、聞いていた紫苑も思わず振り向いた。 夏樹は苦笑した。)
「あ・・そう。」
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