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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter59 『戦闘服』 59-9


「聖は・・。 いつも夏樹を守ってくれる。 だけど、FOTのためにそれが必要なら。

危険だと知っていても。 聖は、夏樹が街に出ることを許すわ。」

「それは、夏樹が望んでいたことでもあるから。」

(千波は、一呼吸置いて。 菖蒲の耳元でそっと囁いた。)

「聖と、彩ちゃんが。 夏樹のことを気にしているの。」

「夏樹は、気づいていないわ。」

「あの子、何があっても受け止めるタイプだからv そういうことに、疎いのよね?」

(菖蒲は、千波の言葉に瞬きした。)

「千波様・・どういう・・?」

(真剣な表情でそう呼んだ菖蒲に、千波は訂正した。)

「千波ちゃんv」

「す、すみません・・っ。///」

ガチャッ

(突然ドアが開き、思わず菖蒲は、千波からとっさに離れた。)

「?」

「何やってるんだよ、菖蒲。」

(ドアから入って来たのは夏樹と紫苑だった。)

「夏樹様っ! いえ、私は別に・・。」



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