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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter59 『戦闘服』 59-7


本部じゃないんだから、気をつけなくっちゃね。

窓から飛んだら、静乃ちゃんがしかられるじゃないっ。」

「ねぇ、菖蒲くん。」

(夏樹と良く似た、千波の笑顔に見つめられ。 はいそうです。とも答えられずに、
菖蒲は戸惑った。)

「はぁ・・。///」

(資料を整えた後、千波は。 机の上に置かれた、夏樹のパソコンに
そっと視線を移した。)

「もしかしたら、他の組織の人たちかもしれないって。」

(明るい茶色の瞳が。 デスクトップの初期画面に映る。
赤い羽根の紋章を見つめていた。)

「え?」

(見つめる先で、モニターには、Fの文字を象った鍵のような紋章。
鍵の両脇には、赤い翼が色鮮やかに映し出されていた。)

「橘くんも言ってたね。」

(明るい茶色の瞳が振り向き。 菖蒲を見つめた。)

「・・はい。」

「聖様も把握されていない事だったと、お爺様が言っていました。」

(菖蒲は、あの時、目に見えなかった敵が、確かにいた事を。 思い出していた。)

「FOTと目的が沿わない他の能力者たちが、メンバーの方々に、攻撃を仕掛けてくる

可能性もあると。 上の方々の中には、FOTが目障りな方もいるのでしょう。」



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