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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter60 『ターゲット』 60-6
(透明な透き通る床に、仄かに照らし出されるその姿は、
どこか美しく。)
(クロエは、尊い物を見る様に。 深紫の服が、まるで、星座が散りばめられ
不思議な煌めきを放つのを。 マントの下の。 フェルゼンのしなやかな足や、広い胸に。
不思議な銀に光る鎖の装飾が、連なり煌めく様子を。 目を細めて見つめた。)
『心は要らないわ・・。』
『傍に。 いるだけで、良い。』
「フェルゼン。」
「きっと、会えるわ。」
(異空間に創り出されたその秘密の場所で。 クロエは満足そうに微笑みながら
そっと囁き、
フェルゼンの冷たい頬に、小さな唇を寄せた。)
***
ゴォォォォーッ
ババババッ
(前方から波打ち幾つもの流れとなって、闇が夏樹の前に押し寄せた。)
「うっ・・。」
(右腕から繰り出される強い風が、流れにぶつかり。 黒い飛沫と共に、
闇を上空に打ち返す。)
【ゴォォォッー!】
(鋭い無数の牙を持った、円柱形の身体を持つ闇が。 上空で丸い口を開き、
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