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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter61 『力になるもの』 61-12


(夏樹が、動き出せた時だ。 攻撃は、突如始まった。)

ブブンッ・・

(同時に魔法陣は、まるで辺りを覆い尽くすかの様に広がり。 深紫の光を放ちながら、
夏樹の元へ、雨を吹き上げ、大きな波の様な爆風を送り込んだ。)

ゴワワワーッ

「!」

(夏樹は、瞬時に舞い上がり、第一波を避け。 後方を振り向いた。)

ドンッ・・

バリバリバリバリッ

ゴオオオーンッ

(膨れ上がった風の波は、電柱や街灯を巻き込み。 周囲の樹木をなぎ倒しながら、
嵐の様な雨風となって、後方の商店街を破壊し、吹き飛ばした。)

ゴワーンッ ガランッ ガランッ

(余波に吹き飛ぶ瓦礫の屋根が、雨水と共に、夏樹の上着のフードを
弾き頭上をかすめる。)

「・・!」

『すごい力だ・・っ。』

『異空間ごと、僕を吹き飛ばすつもりか?』

(冷たく強い波動が、その場に渦巻いていたが。 夏樹は自分の感覚を取り戻していた。)

ドクンッ



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