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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter61 『力になるもの』 61-2


ピッ

ピルルルッ

ピルルルッ

カチャッ・・

「ああ、菖蒲か。 うん。 こっちは大丈夫だ。 通路の入口まで戻る。」

「静乃さんから連絡が無ければ、一旦戻ろう。」

サーッ・・

(小雨が、降り始めた。)

ピッ

「・・ん?」

(通信機を切った時だ。 まるで雨音が強まったかの様に。
夏樹の耳に、雨の音だけが、響いた。)

サーッ

『・・・。』

(瞬時に起こった異和感に、夏樹は通信機から顔を上げた。)

「はっ・・。」

『何だ・・?』

「また、異空間に戻ったんだろうか?」



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