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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter64 『小さな敵』 64-3
(物音に気付いて振り返った数馬の後ろで。
蒲公英が気を失って、丁度後ろにあった、柔らかな生け垣の中に倒れていた。)
「おおおいっ。
だいじょうぶかっ!///」
(慌てて抱き起そうと、蒲公英の側に駆け寄った時。)
『・・はっ。』
(数馬は突然の予感に再び前方を見た。)
ビュオッ・・
(振り返る数馬の視線に、それは。 スローモーションの様に映る。)
「うそだっ・・!」
(一瞬の出来事。 振り返りながら大きく見開かれた
茶色の瞳の前を、闇に弾き飛ばされた巨大なクマが横切った。)
ズズーンッ・・
「さっき、倒したじゃんっ!」
「あ・・。」
(土のクマは、中庭中央の噴水にぶつかり。 無残にも砕け。 青い芝生の上に、
幾つもの土片となって、散らばり落ちた。)
「何だ・・あれ・・っ!」
「わぁっ!」
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