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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter65 『消える世界』 65-10


「はい。」

(少年は、笑顔で頷き。
教室前方から、机の間の通路を。 ゆっくりとこちらに進んで来た。)

『ヤバい・・っ!』

トクンッ・・

トクンッ・・

(少年が、歩を進める度。)

(不思議な緊張感が、数馬を襲った。)

「あ・・っ。」

(けれど少年は、あっという間に、
数馬の目の前に来た。)

トッ

『!』

(少し背の高い少年は。 数馬の席の前で立ち止り。
黒い瞳を揺らし、数馬を見下ろした。)

「となり、良いですか?」

(間近に見る黒い瞳は、一層恐ろしく感じられた。
少年は微笑んでいたが。

その瞳の奥は、一切笑っていない。)

『・・こえぇっ・・!///』



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