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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter65 『消える世界』 65-2


ガララッ

「さぁさぁ、これでみんなそろったわね。」

(クラス担任の柏木は、二人が自分の席に着くのを教卓の前で見守ると。
全員出席となったクラス中を見渡した。)

「良かったわ。」

「今日は、みんなに紹介したい人がいるのよ。」

「新しいお友達ができるなんて、うれしいわね!」

「しかも、二人も。」

(言いながら柏木は微笑んだ。)

「新しい転入生よ。」

(とたんにクラス中は、活気づいた。)

「わぁ〜! どんな子っ、せんせいっ!」

(蒲公英もつられて、一つ前の席に座る数馬の背中を
ちょんちょんと突いた。)

「数馬くんっ、転入生だって・・。」

(数馬はさして興味なく、手元の通信機をこっそりいじって、
静乃に先ほどの戦いぶりを報告しようと。 メールを打っていたが。)

「数馬くんが来てくれて、賑やかになったけど。

もっと楽しくなるわね。 良かったわね。」

(先生に名前を呼ばれ、数馬が気づき、ふと顔を上げた。)



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