HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter65 『消える世界』 65-5
(怜だけでなく、クラス中のみんなが、
教室の前に立つ。 二人に釘付けだった。)
「さぁ、では。
ごあいさつをお願いね。」
(柏木は二人に促すと。
少女が微笑みながら、一歩前に歩み出た。)
「わぁv///」
(少女の笑顔は、とても可愛く。
皆を惹きつけたが、ゆっくりと笑った黒い瞳と。 小さな赤い口元は。
どこか、不思議に大人び。 魅惑的だった。)
(高く結んだ、ツインテールの黒髪。)
(少女はゆっくりと、可愛らしく話し始めた。)
「黒沢 理恵です。」
(微笑む度、黒い瞳が。 艶やかに揺れる。)
「このまちには、お友達がたくさんいるから
来ました。」
「パパもママも、お仕事でいそがしいけど。
善ちゃんがいるから、さみしくないの。」
「桜ヶ丘にすんでます♪」
「仲良くしてくださいv」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』