HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter65 『消える世界』 65-8


「みなさんには、分からないでしょう。」

「きっと、たくさんあると思います。」

(歓声に応える様に、善は、ゆっくりと微笑みながら。
クラスの一人一人に、視線を向けた。)

「僕が、見つけて、見せてあげます。」

「すばらしいものだから。」

(そういって善は、目を細めて笑った。)

(善のスピーチに、クラスの男の子が感心して拍手した。)

「おおー! いいこというじゃんっ。

あいつっ!」

「わ〜っ!」

パチパチパチッ

(担任の柏木でさえ、感心して微笑んでいた。)

(しかし、教卓の前で涼やかに微笑んで立つ二人の雰囲気に。
数馬は、次第に恐ろしささえ覚え。 二人から目を離さなかった。)

『なんだ・・?』

『どうして、みんなへいきなんだ?』

「はっ!」

(数馬は、考えられる予感に、二人を強く見つめた。)



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ